中国政府、チベット僧の還俗に奨励金

【大紀元日本9月22日】チベット亡命政府系のラジオ局・VOT(本部ノルウェー)によると、中国政府はチベット僧の還俗に奨励金を支給する方針を打ち出したという。

それによると、同方針は今年3月に僧侶の焼身自殺事件が起きた四川省アバ地方のキルティ僧院に在籍する僧侶だけを対象としているという。

焼身自殺事件後、同僧院の僧侶数百名が中国政府に監禁、または追放された。追放された僧侶が還俗すれば、2万元(日本円26万円)の奨励金が支給されるほか、3年以内であれば5万元(日本円65万円)の無利子融資を受けることができると、最近、当局は表明しているという。また、3月以降自主的に還俗した僧侶にも奨励金を支払うという。

キルティ僧院に限定することについて、チベット亡命政府台湾代表のTsegyam Ngaba氏は同僧院の僧侶が長年、政府との抗争を続けてきたことが原因だと見ている。

中国政府は還俗を促すために、奨励金のほか、僧院で愛国教育も展開している。内容はダライラマを批判し、社会主義制度と共産党の指導を擁護する書類にサインを求めるもので、拒否すると、僧院から追放されるという。多くの僧侶は亡命を余儀なくされた。

現在、奨励金を受け取った僧侶はまだいないという。

(翻訳編集・高遠)
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