河南省、クロム屑52万トン廃棄 健康に被害

【大紀元日本10月15日】化学工業の発展は、中国に多くの利益をもたらしたが、その一方で、深刻な廃棄物による汚染が進んでいる。上海、天津、蘇州などの大都市を含む20以上の都市には、600万トン余りのクロム屑が廃棄され、河南省だけでも計6か所で52万トンものクロム屑が捨てられている。国内メディア・華媒網が伝えた。

これらのクロム屑のほとんどは人口が密集する地域や水源の上流地区にあるという。露天に廃棄されたクロム屑には、クロム酸カルシウムや六価クロムなどといった劇毒の成分が含まれる。これらの成分は数十年にわたって地下に浸透し、地下水や農業用地にその毒を拡散している。

河南省の義馬市千秋郷馬嶺村では、すでに20年前から地元の化工工場からクロム屑が廃棄されてきた。本紙の取材では、その量は報道された20万トンより遥かに多い。村民によると、防水措置が施されてないこれらのクロム屑は、雨が降ると黄色の毒液となり地元の河川に流れ、土壌に浸み込む。約4000人が暮らす村ではここ十数年間で、がんや血液の病気が急増し、また、一部の村民は高熱が続くなど原因不明の病気を患っている。

村民の馬さんは、汚染に目をつぶる地元政府に不満を示した。「彼らは庶民の命よりも利益を重視している」。汚染された河の色は黒く、耐えがたい異臭が放っている。河の水は飲用どころか畑にも使えず、「数十キロ離れた村も被害を受けている」という。

実際、現地の井戸水の検査ではクロム含有量は基準値の十数倍に達している。「唯一の解決法は、ここから離れて暮らすこと」と村民らは言う。

(記者・洪寧、翻訳編集・余靜)
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