米比合同軍事演習がスタート 中国けん制が狙いか

【大紀元日本10月18日】アメリカ軍とフィリピン軍による、中国などと領有権を争う南沙諸島(英名:スプラトリー諸島)近くでの定期合同軍事演習が始まった。両国の軍高官は、「中国を仮想的とする軍事訓練ではないか」との記者の質問には否定するものの、米日メディアなどは中国けん制の目的を報道している。

この演習は17日から29日までを予定されており、3000もの米軍とフィリピン軍の海兵隊員が参加する。米比軍事演習は1984年から定期的に行われているが、今回の演習は、対中国などと領有権を巡って対立する南沙諸島のパラワン島で、大規模な上陸訓練が行われる。アメリカとフィリピンは今年6月にも同じくパラワン島で合同軍事演習を行っている。

米軍高官・アイゼンベイザー2等海尉は、「軍事演習は、地域安全保障を確実にするため、共同で能力を向上させることが目的であり、中国などを仮想敵国とした軍事訓練でない」と17日、AP通信に対して答えた。

また海軍力を増強させて南沙諸島沖に影響力を広げつつある中国への懸念について、「彼らは何も恐れることはない」と述べつつ、「この合同訓練は『何でも起こりうること』への対応を確実なものにさせるのが目的」だとも答えている。

中国は南シナ海の領有権問題について、フィリピンなどを含む5カ国で協議の上、解決するとの意向を示しているが、同海域に石油探査目的と見られる中国籍の船が廻航していることについて、ベトナムやフィリピンからしばしば非難を受けている。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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