GM、中国企業下でのサーブ救済に反対 技術契約ストップも

【大紀元日本11月9日】経営難に陥っているスウェーデンの自動車大手サーブ・オートモービルが中国企業2社による買収について、元親会社であるGMはこれに強く反対し、同社への技術の供与提携を止めると発表した。このため、中国企業によるサーブ買収計画が白紙となる可能性が出てきた。

6日に発表されたGMの声明は、10月末に決定した中国の自動車ディーラー大手・厖大汽貿集団と民営自動車メーカー・浙江青年蓮花汽車有限公司の2社による1億4千万ドルのサーブ買収計画に反対の意思を示すものだ。2社は、サーブの8億6千万ドルもの負債を清算する資金を捻出するとも述べていた。

今回のGMの声明には、同社が提供している現行のサーブ主要車種の技術が中国に流出することや、特有の北欧デザインが損なわれ、ブランド力が失われることなどを理由に、買収計画に合意しないことが記されている。またロイターの取材に応じたGMの広報担当ジム・ケイン氏は、「GMの中国合弁企業や世界中の関係者に悪影響となる」と強い反対の意思を伝えた。

また中国企業2社に買収された場合、自社の技術をサーブにライセンス供与する契約を継続しない方針をGMは表明している。この発表を受けて、多くのアナリストたちは今回のサーブ救済案が頓挫すると見ている。なぜなら、GMからの技術提供がなければ、サーブの主要車種の製造が継続出来ないからだ。

一方、サーブの親会社スウェディシュ・オートモービルCEOのビクター・ミューラー氏は、「GMの決定は買収計画を白紙に戻すものだ」とスウェーデン通信社TTに答えた。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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