上海で抗議デモ 新疆から帰郷の退職者1千人

【大紀元日本11月28日】新疆ウイグル自治区には、開墾や東トルキスタン独立運動への弾圧などを任務とする準軍事的政府組織・新疆生産建設兵団がある。1960年代に全国各地から、多くの中学生、高校生(知識青年、略して「知青」と呼ぶ)が労働者として兵団に送り込まれた。これらの人が定年退職を迎え出身地に戻っている。

「老知青」と呼ばれるこの人たちは今、定年後の待遇に抗議している。23日、上海に戻った老知青ら千人は上海市政府人民広場に集まり、医療などをめぐる待遇や、抗議活動で監禁されている老知青の釈放を求める抗議デモを行なった。

デモ参加者によると、彼らは8年間にわたり当局に待遇の改善を訴え続けてきたが、いっこうに前進が見られない。それどころか、これまでに多くの陳情者が警察官から暴力を受けたり、監禁され強制労働させられたり、精神病患者扱いされたりしていたという。

張維敏さんはこういった抗議活動で監禁された一人。64歳の張さんは老知青の陳情活動のリーダー役として活動していたが、今年4月に警察に連行されて、11月1日、「社会秩序かく乱」の罪で3年6カ月の有期懲役を言い渡された。

張さんの夫・謝虎禮さんは今回のデモに参加した。「(新疆に送り込まれた時は)皆が15、16歳の子どもだった。辺境を防衛すると聞かされたが、現実は辺境に流され労役させられたようなものだった」。政府に騙された老知青らは一生を辺境に捧げたにもかかわらず、定年後は不当に扱われている。それに対して抗議し陳情することは罪にならないと謝さんは主張した。

老知青らの23日の抗議活動に多くの警察官が出動した。謝さんが掲げた「陳情無罪・張維敏無罪」のプラカードを警察官が奪い取ろうとしたが、高齢の参加者らの怒号に圧倒され引き下がったという。

60年代当時、上海から新疆などに送られた青少年は10万人に達するという。

(翻訳編集・余靜)
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