C型肝炎集団感染 使い回し注射器が原因か=中国

【大紀元日本12月1日】最近、安徽省渦陽県と、隣接の河南省永城市で、C型肝炎集団感染が発生した。11月29日の時点で、渦陽県では76人、永城市では104人がC型肝炎ウイルスに感染した疑いがあることがわかった。感染者の多くは10歳以下の子どもだった。

調査によると、これらの感染患者は輸血や献血、手術はしておらず、C型肝炎の患者との接触もなく、家族にも患者がいなかった。しかし、地元の診療所で注射されていたことが共通していた。注射の際、医師が針の交換を行っていなかったことが指摘されている。

渦陽県丹城鎮に住む陳さんの2歳の息子もC型肝炎にかかっている。中国紙・半島都市報の取材に対し、陳さんは、診療所の医師が針を交換しないまま子供に注射を打っているのを何度も目にしていると証言していた。丹城鎮の老天村だけでも少なくとも30人の子供が肝炎に感染しており、陳さんも注射針との関連を考えている。

5歳の子供がC型肝炎に感染した父親は、子供が風邪をひいた時、いつもこの診療所で治療を受けていると話した。「毎日たくさんの子供が治療を受けにやって来る。診療所では1本の注射針で何十人もの子供に注射を打っている」

中国では治療に国産または輸入の薬剤を用いるが、輸入薬は一回の治療費がおよそ1000元(1元は約12円)。週一回、48週治療し続ける必要があるため、5万元近い費用がかかる。一方、国産薬の費用は数十元。しかし一日おきに注射を打たなければならず、期間は1年かかる。

「(頻繁な注射で)子供のお尻がこんなに腫れ上がっている」と患者の家族の張さんは嘆く。子どものために輸入薬を選ぼうにも、出稼ぎで生計を立てているため、1年間、飲まず食わずで働いても2、3万元しか稼げないのが現状だ。

親たちは子供の病を心配する一方、子供の将来も心配している。

「もし学校側にC型肝炎を患っていることが分かれば、授業を受けさせてもらえなくなる。どうしたらいいのか」。一番年長の子を持つ母親は堪え切れずに涙を流した。子供が正常な生活を送り、他人からの差別を受けないことをひたすら望んでいた。

(翻訳編集・坂本)
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