米大手化学、中国系科学者が産業スパイ 2千万ドルの損失

【大紀元日本12月26日】米インディアナ州の裁判所は21日、米大手化学企業ダウ・ケミカル社と農薬メーカーのカーギル社からそれぞれの企業機密を窃盗した罪で、カナダ国籍の中国系科学者・黄科学被告(46)に対して7年3カ月の懲役刑を言い渡した。BBCが伝えた。

黄被告は裁判所に提出した証言の中に、彼は5年間勤めたダウ・ケミカル社から企業機密を盗み出し、それに基づいて、中国湖南省師範大学での研究や研究成果として発表し、書籍を出版していたという。また中国政府の資金援助があったことも明らかにした。

またダウ・ケミカル社の商品に対抗するために、中国で殺虫剤の研究開発を試みたことも認めたという。さらに、同社製品の大量の企業機密をドイツと中国にいる研究関係者に渡したことも認めた。

米検査当局によると、黄被告のスパイ行為は米企業に700万~2千万米ドルの損失をもたらした。

製品競争の激しい領域で、中国などの国は産業スパイの情報を利用すれば、大量の研究時間及び巨額な研究経費を節約できるため、産業スパイ行為は米経済や国家安全にとって持続的な脅威となっている、と米司法省国家安全局のリサ・モナコ氏は強調した。

中国当局に米企業の産業機密を提供する中国人産業スパイ事件は年々増加する傾向にある。今年、米フォード自動車の元エンジニアが、フォード社の設計図を窃取して中国の自動車会社に提供した罪で5年10カ月の懲役刑を言い渡されている。

(翻訳編集・余靜)
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