盲人弁護士訪問のハリウッド俳優 中国政府「話題づくりのため」と批判

【大紀元日本12月29日】自宅軟禁中の盲人人権弁護士・陳光誠さんを訪問しようとしたハリウッド有名俳優クリスチャン・ベール氏が、警察当局ともみ合いになり強制退去された件について、中国政府は「話題作りのための行為」と非難した。ベール氏は来月の香港での主演映画の試写会に参加できなくなるという。

陳光誠さんは長い間、弱者層のために人権活動を行っていた。山東省臨沂地区の地方政権が「一人っ子政策」を執行したため、強制中絶を行い続けていたことを陳光誠さんが公表したため、幹部の恨みを買い、財物破壊および交通秩序騒乱の罪で4年3月の懲役刑に服した。

2010年9月に刑期満了で釈放されたが、それ以来、山東省臨沂地区東師古村の自宅に長期軟禁され、24時間の監視を受けている。訪ねてくる友人や人権活動家は警備員たちに暴行され追い返されている。

中国の張藝謀・監督の新作映画『戦争の花』の主演であるベール氏は、プロモーションのために北京を訪れていた。15日に車で8時間かけて、陳光誠氏を訪問しようと山東省臨沂市の村に向かった。しかし、見張りの警察関係者に阻止され、もみ合いの衝突となり、退去を強いられた。当時、CNNの取材班も同行していた。

CNNの報道は、ベール氏が陳光誠氏を訪問する目的は、氏への支持を表明するためであると伝えた。

一方、中国外交部の定例記者会見では、「中国が巨額投資の映画大作『戦争の花』にオスカーへの入賞を期しているのに、ベール氏の今回の行動は中国政府の面子を損なうものだったのか」との記者質問に対して、劉為民・報道官は、「この事件で面子が損なわれたのはベールであり、中国ではない」と答え、ベール氏の目的は話題作りだと非難した。

ベール氏の今回の行動により、中国でのその他の主演映画の上映に影響するか、という質問に対しては、劉報道官は答えなかった。

この一件以来、中国国内のメディアはベール氏の報道を自粛している。一方、ラジオ・フリー・アジア(RFA)の報道によると、来月19日に香港で開かれる『戦争の花』の試写会にも、主演ベール氏の出席は予定されていない。

 (翻訳編集・叶子)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明