上海弁護士、年開けに実名で脱党声明 支持の声相次ぐ

【大紀元日本1月6日】2012年元旦、中国の大手ウェブサイト「新浪網」で上海在住の弁護士、鐘錦化氏が脱党声明文を公表した。支持の声が殺到し強い関心を集めているが、4日後、同弁護士はネットを通して中国当局から圧力を受けていることを明らかにし、外部に対して自分の安否を注目するよう呼びかけた。

「新浪網」の中国版ツイッター「微博」で掲載された同弁護士の声明文は、中国共産党の第18回全国代表大会(略称・18大)が五年以内に民主改革を行わず、直接選挙を推進しない場合、自分は真っ先に脱党する、と宣言した。

その声明文は後に実名制のソーシャル・ネットワーク「グーグル+」に転載されたが、「新浪網」ではすでに削除されているもよう。

鐘錦化弁護士が自分の「微博」で公開した個人情報によると、氏は上海市在住の弁護士で、裁判官を務めたことがあり、現在は北京市盈科法律事務所の上海支所に在職している。

同弁護士の声明に、ウェブ上で支持の声が殺到。その一部を次にまとめた。

「共産党が自ら変わると期待するのは、大きな間違いです。 18大以降、習近平氏が次期最高指導者の座に就けば、状況はますます悪化するはず」。

「共産党に加入しないことは、共産党に協力しないという非暴力な手段である」。

「現在では、共産党に加入しようとする人も、すでに加入した人たちも、党の理念を信じていない」

「俗語で言うと『千里の堤も蟻の穴から崩れる』。正義の力は現在ますます強くなっている」

「この件を注目すべき」

このような状況の中、4日、鐘錦化弁護士は「微博」で自分が中国当局の圧力を受けていると書き込んだ。「今日の午前、会社の主任から電話があった。関連する政府機関の関係者が会社を訪れたというのだ。自ら会社を辞職するよう勧めてきた」。同弁護士は「微博」で自分の電話を公開し、外部の関心を呼びかけた。

大紀元時報の記者が同弁護士に電話取材を入れたところ、自分は現在、話し合いを進めているため、外国メディアの取材を控えたいと同氏は話した。

微博での公開情報によると、各界の多数の人々が同氏に慰問の電話をかけたという。

報道が出される直前の微博への書込みは次の通り。「公開された携帯の電話はハッカー攻撃を受けたため、文字化けがひどい。やっと微博に情報を発信できるように復旧した。もし私が長時間微博に書込みしなかったら、すでに不測な事態に遭ったと考えて欲しい」。

大紀元は2004年末にシリーズ社説「九評共産党」を発表し、同時にインターネットで脱党のサイトを立ち上げた。以来、計1億8百万人余の中国人が同サイトを通して、本名または仮名で共産党とその関連組織(共産主義青年団と少年先鋒隊)からの離脱を宣言した。現在この人数は、毎日6万人のペースで増えている。

  (記者・駱亜、翻訳編集・叶子)

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