富士康 百人以上の従業員は集団自殺宣言

【大紀元日本1月14日】マイクロソフト社や、アップル、ソニーなどの世界大手の電子部品を受託生産する、中国に拠点を置く台湾資本の電子部品メーカー「富士康フォックスコン)」。最近、百人以上の従業員が、工場内で集団自殺を宣告し、過酷な労働状況に抗議した。

富士康の中国各地の工場では労使騒動が後を立たない。

マイクロソフト社は12日、富士康の武漢工場での従業員抗議事件を調査すると発表。富士康は同社のゲーム機Xboxを受託生産している。

ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の報道によると、同武漢工場では2日、約600人の従業員が新たな生産ラインに移されたばかり。台湾のパソコンメーカー「宏基電脳公司」のパソコン本体のカバーを製造するラインだった。そのうち約150人は工場三階の屋根に集まり、軍人のように厳しく管理されている現場と、過酷な仕事内容に抗議するとして、集団で飛降り自殺すると宣告した。

英紙デイリー・メールが、抗議に参加したという従業員の匿名証言を報じた。「我々は事前にまったく訓練も受けず、直接新たな生産ラインに移動させられた。しかも出来高で給料を計上する。ラインの動くスピードが非常に速くて、午前中の半日で、手には水ぶくれができ、皮膚が真っ黒になり、洗ってもなかなか落ちない。工場内は粉塵がひどく、呼吸も苦しい。もうこれ以上耐えられない」。

富士康は声明文で同抗議事件の発生を認め、当日、問題解決したとしている。一方、現地メディアの報道によると、抗議の2日後の14日に、労使双方が和解した。45人の従業員は辞職した。

BBC中国語版の報道によると、同工場は約3200人の従業員がおり、以前にも自殺や自殺未遂事件が発生していた。

2010年には、中国にある富士康の各工場で、計18人の従業員が、工場敷地内で飛降り自殺をはかっており、14人が死亡している。今年1月1日の元旦、山東省の煙台工場で若い男性従業員が宿舎の4階から飛び降り自殺した。過酷な労働状況が原因ではないかと指摘されている。

(翻訳編集・叶子)
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