2011年、逮捕された記者は34人 「メディア統制もっとも厳しい年」

【大紀元日本1月24日】中国では2011年度中、少なくとも34人の記者が国家政権転覆煽動罪や国家機密漏洩罪で逮捕された。国際NGO人権組織ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が22日に発表した「世界人権年鑑2012年」のなかで明らかになった。

同報告書によると2011年、中国政府は依然として報道や言論の自由に関する自国の法律を無視し、ブログ作家や記者、さらに5億に上るインターネットユーザーに対して厳しく情報発信を制限している。

「中国の厳しい検閲制度は、レッドゾーンに挑戦する記者らを脅かし続けている」。昨年6月には、衛生部(省)は、食品安全問題を報じる一部の記者が市民を「誤った誘導」をしたとして、これらの記者のブラックリストを作成すると公言した。

報告書は、昨年1年で当局に逮捕された記者は少なくとも34人に上ると指摘し、判決の根拠には、「曖昧な『国家政権転覆煽動罪』や「国家機密漏洩罪』などの罪名を用いている」と批判した。

その具体例として挙げたのは山東省の記者・斎崇懐さんの案件。同省幹部の腐敗実態を暴いた斎記者は2008年に「強要罪」で起訴され、4年の刑期を言い渡された。刑期満了前の2011年、当局はさらに「強要罪」と「職務乱用罪」で斎記者に8年の追加判決を言い渡している。

HRWの報告と同時期に、国際ジャーナリスト連盟(IFJ)も中国の報道自由に関する報告書を公表した。それによれば、昨年は調査を始めた2008年以来、中国のメディア統制がもっとも厳しい年であり、中国で取材する国内外の記者への規制が一段と強化された年だという。敏感な話題を報道する記者16人が解雇され、廃刊に追い込まれた雑誌も多数あったと、IFJは指摘している。

 (翻訳編集・張凛音)
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