中国、世界第3位の「美容整形大国」に 手術「失敗」訴訟も毎年2万件

【大紀元日本2月27日】 「就職や結婚に有利」という理由で、美容整形手術を望む中国の若い女性が増加している。国際美容外科学会(ISAPS)が、形成外科に含まれる全ての処置のうち75%を占める上位25カ国を対象に、美容外科専門医とその実施した手術について調査を行った。それによると、2009年から2010年の間に、中国で実施された美容整形手術は340万例以上に及び、そのうち、外科手術によるものが180万例、外科手術によらないものが160万例であったという。2月26日、広州日報が伝えた。

米ニューヨーク・タイムズによると、米国、ブラジルに継いで、中国はいまや世界第3位の美容整形大国になったという。また、駐中国韓国大使館の数値によれば、2011年に韓国で美容整形手術を受けることを主な目的とする中国人観光客に発給したビザは1073件であり、これは前年比で3・8倍の伸びとなっている。

2010年の中国における美容整形市場の生産額は約3000億元(3・87兆円)に達し、関係する業界の就業人口は2000万人を超えている。このような美容業界の発展ぶりは、美容関連企業の平均的な売り上げ値でも年40%の伸び率であり、優良とされる企業ならば年60%の売り上げアップを達成する勢いであるという。

その背景には、「就職や結婚に有利」という理由で、美容整形手術を受ける中国の若い女性が増加しているとともに、娘の将来のため、高額な費用をかけてでも美しくなる手術を受けさせたいと願う親が急増していることが挙げられる。

美容整形市場が隆盛する一方、中国における美容整形の技術レベルは施術場所によって差がある上、無登録の美容整形医が乱立して安全性や結果の良否が問題になるなど、美容整形手術をめぐる消費者側のリスクが高まっていることも事実である。

中国消費者協会の統計によると、美容に関係することで消費者が訴訟に及ぶケースはますます増えており、この10年間で、美容整形手術によって容姿が崩れたことによる訴訟は年平均2万件を超えている。

「美容整形業界が隆盛したこの10年間で、20万人の顔がだめになった」。ある中国国内メディアは、そう伝えている。

(翻訳編集・牧)
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