薄熙来氏と親交の英男性が不審死、英政府が調査を要請

【大紀元日本3月28日】重慶市元トップの薄熙来氏が解任された事件は外交問題にまで発展した。薄氏一家と深い親交があったとされるイギリス人男性が昨年、同市で死亡した事件について、英政府は疑問点があるとして、中国当局に調査を要請したという。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版、WSJ)が26日に伝えた。

死亡したのはビジネスマンで中国に在住していたニール・ヘイウッド氏。昨年11月、重慶のあるホテルで死亡したのが発見された。記事によると重慶市警察は当時、死因は「過度のアルコール摂取」による事故と発表し、検視を行わず火葬したという。ヘイウッド氏が堅く禁酒している人物だと知る知人は、警察の発表に疑問をもち、イギリス大使館に通報した。

同記事によると、薄熙来氏の腹心で同市の元公安局長だった王立軍氏は、ヘイウッド氏が、薄氏と妻との間でビジネス上のトラブルがあり、毒殺されたことを知った。ヘイウッド氏の死をめぐって、薄氏と王氏は激しく口論し、仲間割れした。王氏が米総領事館に駆け込む際に渡した機密文書の中にも、ヘイウッド氏の死に関する資料も含まれている。

ヘイウッド氏は英諜報機関に情報提供していたとも報じられている。ヘイウッド氏は、イギリス情報局秘密情報部(MI6)の元幹部が創立した諜報戦略情報会社、ハクルート(Hakluyt)に非常勤として勤めていた。同社はヘイウッド氏の死に「深い悲しみを表す」とコメントしているが、同氏がどのような情報を提供していたかは明かしていない。

今回の事件についてよく知るヘイウッド氏の知人は、同氏が死亡した当時、中国人の同氏の妻は重慶にいなかったと、WSJの取材に対して答えている。

ヘイウッド氏は40代~50代の中年男性。戦略的投資アドバイザーや年金運用のコンサルティングを務めており、英自動車会社アストン・マーチンの販売総代理企業顧問でもあった。浙江省ギーリ・ホールディング社のボルボ買収も助言をしたとされ、中国では有力なアドバイザーだったと伝えられている。

記事によると、同氏の中国人の妻は大連出身で、薄氏が大連市長在任中、妻との繋がりで薄一家と付き合うようになった。薄氏は3月15日、市党委書記の職から解任された。理由は公表されていない。

(翻訳編集・牛彬)
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