薄煕来氏の息子、行方くらます 米国政府に保護申請か 本人は否定

【大紀元日本4月17日】中国共産党のすべての職務を解任され、一家の金銭関係や妻の英国人殺害容疑の関与などについて、取り調べを受けている重慶市元トップ薄氏。一方、米国名門のハーバード大学に留学中の息子、薄瓜瓜氏(24)は、両親の絡んだ国際論争に巻き込まれるのを避けるように、行方をくらませている。

米紙ウォールストリートジャーナルなどによると、薄瓜瓜氏(24歳)は12日夜、民間警備会社の警備員に護衛され、ハーバード大学付近に借りている高級マンションを離れた。来月、同大学を卒業予定だったが、瓜瓜氏がその後授業に出席するかどうか、どこへ行ったかなど、行方は明らかになっていない。これらの条件からしても、瓜瓜氏の身の安全を保護するためとみられている。

瓜瓜氏は黒いジャケット姿で、一つのスーツケースを持参していた。一行は素早く車に乗り込んだ。情報提供者によると、運転手は現地警察でもなく、ハーバード大学の警備員でもないという。

14日付の英紙タイムスによると、瓜瓜氏本人は、米政府の保護も亡命の可能性も否定したという。

瓜瓜氏は先月、同紙にあてた電子メールで、「私個人の希望は、勉学に集中でき、政治的話題からは省かれること」と回答していた。

ここ数日間、瓜瓜氏が、中国からの追及や迫害を避けるため、米国政府に亡命あるいは保護を求めるかもしれないとの噂がたっていた。中国当局は、瓜瓜氏の母親の谷開来氏を、英国人ヘイウッド氏の殺害容疑で逮捕したと発表した。瓜瓜氏が調査対象とは明かされていないが、公式発表に瓜瓜氏の名前が挙がったこともあり、その可能性は否定できない。

中国政治の専門家は、中国当局は、薄一家全体の金銭的な事情やヘイウッド氏との関係を捜査するとみている。FBIは当件の関与について、コメントを発表していない。またハーバード大学も、学生個人の情報については回答しないとしている。

同情報提供者はテレグラフ紙に対して、「明らかに瓜瓜氏は一行の到着を待っていた」「落ち着いた様子で、急いで現場から立ち去った」と話した。米国政府関係者が到着する前に、女性の友人も同行した。この女性はマンションの管理人に、瓜瓜氏の訪問客が来たら地下駐車場の電子キーをこの人に渡すようよう指示したり、一行が去った後、彼女は多くの荷物を持ち出して、瓜瓜氏のポルシェで去って行ったという。

瓜瓜氏は7階建ての高級マンションに住んでいた。寝室が2つあり、家賃は約2950ドルだという。

また同日、「謎の中国人の男」が目撃されている。瓜瓜氏自宅マンション前の消防ホースの前に一日中駐車していた彼らは、明らかに米国の駐車ルールを知らず、米国在住の中国人ではないと見られている。

父親の薄煕来氏は中央政治局の委員などの党内のすべての職務が停止された。

瓜瓜氏は現在、ハーバード大学ケネディ行政大学院で公共政策の修士課程を専攻しており、学費は9万ドル。その同級生によると、瓜瓜氏はよく授業中に発言するが、中国のことに触れるとき、民主主義の要素が乏しいとのことを避けているという。

もう一人の学生は「入学した一年目では、彼は非常に社交的で、よくパーティーを開いていた。しかし今年に入ってからずっと控えめだった」と話した。

 (記者・畢儒宗、翻訳編集・叶子)
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