日本人の寄付で建てられた小学校、村が売却

【大紀元日本4月19日】ハルピン市付近にある村は、借金返済のため、日本人の一部資金援助で建てられた小学校を売りに出した。18日付の南方都市報が伝えた。

売却予定の小学校は、黒竜江省ハルピン市楡樹村にある「笠野原希望小学校」。2002年、日本人の吉岡利光氏の500万円(当時25万元相当)の寄付金と、村当局の20万元の借金などによって建設されたという。

村の幹部・彭波さんは、借金の20万元はいまだに返済できていないと話す。そのうえ、「教室の半分は空いていて、校庭を囲む垣もない」「雨漏りもするから、とても危ない」「寄付者はすでに故人である」などを売却の理由に挙げている。50万元で学校を売れば、借金を返済し、残った売却金で新しい小規模な小学校が建てられる。「すでに数名の購入希望者が名乗り出ている」という。

一方、同小学校の楊聖峰校長は正反対のコメントを記者に語っている。「今の校舎は広々として、温度も保たれ、設備も整っている。売ってしまったらこんな良い勉学環境はもう手に入らない」「離れたくないのは当然だ」と売却に反対の立場を示した。

笠野原小学校は児童160人、教員10人が在籍している。敷地面積は9300平方メートルで、教室などの延べ面積は1200平方メートル。実験室やパソコン室、図書室なども備わっているという。

「希望小学校」は、貧困地域の教育条件の改善という主旨に賛同した企業や個人の寄付金によって建てられた。寄付金は通常、中国青少年基金会で一括管理されているが、笠野原小学校は村が直接、寄付者を募集したため管轄外だという。

希望小学校の寄付金をめぐっては、これまでも流用横領目的の手抜き工事などが取り沙汰になっていた。

(翻訳編集・張凛音)
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