「ゴミ処理場のよう」 中国の代表的なおやつの加工現場

【大紀元日本4月27日】中国の代表的なおやつの1つ「蜜䬻(ミージェン、果実のシロップ漬け)」。シロップの絡まったフルーツが甘酸っぱく、老若男女問わず人気だ。だがこの人気のおやつにも気軽に手を伸ばせなくなったようだ。中国中央テレビ(CCTV)がこのほど放送した番組で、一部の蜜䬻加工工場の悲惨な品質管理状況が浮き彫りになった。

番組記者はまず、シロップ漬けされる前の

蜜䬻に使われる腐り切った桃(CCTVよりスクリーンショット)

ドライフルーツを加工する山東省臨沂市の工場に潜入した。この工場で使われる桃の多くがすでに腐っており、泥やゴミの入った塩水の中に漬けられている。塩漬けされた桃は次に、基準使用量をはるかに超えた量の漂白剤に漂白され、ハエやホコリの舞う露天で無造作に干される。

このように加工された桃は鶏のエサ袋に入れられ杭州市の塘栖鎮に運ばれる。塘栖鎮には百軒近い蜜䬻加工工場があり、古くから蜜䬻生産地として有名だ。だが、潜入記者がここで見たのは、すでに腐臭の漂う塩漬け桃の過度の塩分を抜くために、ゴミの浮く汚水に桃がさらに漬けられている光景。「ここは食品工場というより、ゴミ処理場のようだ」と同番組のコメンテーターは嘆いた。

さらに、シロップ塗りの工程では多種類の化学添加物が登場する。甘さや香り、色、すべてが調整可能だという。記者が後に、市場で塘栖鎮産の蜜䬻を購入し、研究機関に検査を依頼したところ、これらの商品に使われた人工甘味料や着色料、漂白剤、防腐剤はすべて国家基準を超えており、中では基準値の4倍に達したものもあるという。

これらの工場は4、5軒が合同で「ダミー工場」を持っていることも今回の潜入調査で明らかになった。「ダミー工場」はもっぱら食品検査に対応し、衛生状態や品質管理が整っている。だが、実際の生産では「効率」を追及し、目立たない、管理不在の闇工場で行われる。

「蜜䬻はなかなか売れない」。塘栖鎮の地元スーパーで働く店員は記者にそう漏らした。「こちらの工場で加工される種類に限って、地元の人はだれも買わない」

中国では最近、茶葉に毒性の強い残留農薬が検出され、また、病死した豚の大量流通も明らかになったばかりだ。食への不安が拡大する一方だ。

(翻訳編集・張凛音)
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