アルジャジーラ、北京支局が閉鎖に 報道内容が当局の怒り買う

【大紀元日本5月9日】中東有力メディアの衛星テレビ局「アルジャジーラ」の英語放送北京支局が、閉鎖に追い込まれた。中国担当記者のビザ更新を当局に拒否されたためだ。同局が作成したドキュメンタリー番組が当局の怒りを買ったものとみられており、海外メディアへの締め付けが強まったことに非難が集まっている。

ビザ更新の拒否について、北京にある中国外国人記者クラブ(FCCC)は、アルジャジーラが昨年11月に報じた中国の受刑者に課される強制労働を題材に作成されたドキュメンタリー番組の内容に、当局が不快感を示していたと指摘する。「外国メディアへ圧力をかける方法として、ビザの取り消しという脅迫手段が取られた」とこの措置を批判した。

このたびビザ更新が拒否されたのはメリッサ・チャン記者。2007年から北京に駐在し、法的に有効性のない刑務所や、政府への陳情者を収用する施設の取材など、これまで中国の社会問題を中心に400本以上の番組を担当してきた。しかし、FCCCが指摘したドキュメンタリー番組は担当していない。

中国外務省の洪磊報道官は8日の定例記者会見で、「中国で取材を行う外国人記者は、中国の法律を守らなければならない」と述べた。しかし、チャン記者がどの法規に違反したかなど具体的な内容は明かされていない。

アルジャジーラの報道責任者は「中国が、私たちの取材活動とジャーナリズムの健全性を評価することを望む。これは世界のすべての国の報道において、私たちの誠実な報道は評価されている」とコメントした。

アルジャジーラのアラビア語放送北京支局は、通常業務を続ける。

自宅軟禁から脱出し米国大使館に駆け込み、現在、北京の朝陽病院に入院中の盲人弁護士・陳正誠氏の報道について、警察当局は「許可なく病院に近づけば、ジャーナリストビザを取り消す」と外国人記者たちを脅迫したという。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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