児童80人が鉛中毒 汚染源は発電所=広東省

【大紀元日本6月11日】南方都市報8日の報道によると、5月末、広東省連州市で少なくとも80人の児童の血液から基準値を超える鉛が検出されたという。2月にも、同省仁化県で児童の集団鉛中毒が起きたばかり。

それによると、同市星子鎮曹屋村に住む雯雯ちゃん(3)は体調不良のため、病院で血液検査をしたところ、血液からは572μg/1Lという、基準値をはるかに超えた鉛が検出された。児童の正常な血中の鉛量は99μg/1L以下、450μg/1Lを超えると重度の鉛中毒と診断される。

話を聞いて検査を受けた別の村の児童43人中41人から基準値以上の鉛が検出された。5月末、また別の村の児童20人以上からも基準値以上の鉛が検出された。

南方都市報の調査によると、少なくとも80人の児童が鉛中毒だということが明らかになった。同日の連州市委員会から、現在、星子鎮では合わせて18人の児童が重度の鉛中毒であると発表されている。

「児童に対し検査を行っているが、もし村民全員が検査を受けたらどれくらいの中毒患者がいるか分からない」

星子鎮の人口は約3万人。大部分の村民が検査を待っている。ある村民は、鎮全体で1千人以上が鉛中毒だろうと話す。

主要汚染源は発電所

広東省政府のマイクロブログ・微博のアカウントが発する情報によると、鉛中毒の主要汚染源は同市の発電所から出る煙塵であり、現在すでに発電所の全発電ユニットは停止しているという。

連州市発電所は02年に完工した火力発電所で、同鎮の中心に位置している。住民の話では、発電所と村の生活区が近いため、部屋が煙塵で黒く汚れ、干してある米粉や洗濯物には半日で灰が積もり、鼻や喉に違和感を感じるなど村民は非常に苦しんできている。また、発電所から出た石炭の燃えカスは山のように水源に放置され、水は不自然な味がするという。

「建設時、全鎮の住民が反対した。6、7年前から村民は発電所の深刻な汚染を訴え続けている。しかし現地政府はメディアの取材報道を阻止し続けている。現地の各クラスの幹部が発電所の賄賂を受け取っているという噂もある」と黄さんは話した。

専門家によると、血中の鉛濃度が基準値を超えると神経、血液、消化系統に異常が現れ、人体の正常な機能に影響を及ぼすという。

 (翻訳編集・坂本)
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