中国、東北部湿地の砂漠化が深刻 土地開発が原因か

【大紀元日本6月20日】中国の国家一級保護動物(絶滅危惧動物)であるタンチョウヅル及びソデグロヅルが生息している吉林省向海、莫莫格両湿地保護区は近年、干ばつや農地と油田の開発によって、自然環境が破壊され砂漠化が進んでいる。ラジオ自由アジア(RFA)が報じた。

同省通楡県にある向海湿地の関係者はRFAの取材に対して、「ここ10年間で東北部の雨量は減少し、湿地が減っている」と明かした。

同保護区の王氏によると、水不足のために野草が枯れ果て、側道に植えられた木も枯れてしまい、砂漠化が深刻化しているという。タンチョウヅルの姿は見かけるが、群れを成して空を飛んでいる姿を見る機会は少ないという。

湿地が水源の維持、気候の調節、水土流失の防止などの面で重要な生態役割を発揮している。さらに、湿地に流れ込んだ水から養分が沈積し、有毒物質が素早く分解されることから、野生動植物・鳥類に適する生息地でもある。

しかし、都市化が進むにつれ、土地売買で財政を維持する地方政府は湿地を新たな財源と目論んでいる。「これは非常に危険な行為」と四川成都市の地質学専門家・楊勇氏は指摘する。「干ばつで減った湿地は土地開発の対象になる。このまま進むと砂漠化に歯止めが利かなくなる」と危機感を示している。

中国政府は2011年、国土面積の18%が砂漠化していると発表した。

(翻訳編集・余靜)
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