薄氏一族の事件に関与か、フランス人建築家を逮捕

谷開来容疑者(新紀元資料)

【大紀元日本6月21日】今年4月に党内のすべての職務が停止され、取り調べを受けている重慶市元トップ薄煕来氏と妻の谷開来氏にかかわる一連の事件に関与したとされているフランス人建築家パトリック・デビラ氏は13日、カンボジアで身柄を拘束された。一部の報道では、デビラ氏は谷氏の愛人とされ、夫婦のマネーロンダリングに関与した疑いがあるという。

カンボジア警察当局は逮捕の詳細についてコメントを拒否しているが、「中国側の要求に応じて逮捕に踏み切った」としている。中国側は同氏の身柄の引渡しを要求している。一方、フランス政府は逮捕の法的根拠を説明するようカンボジアに求めている。

52歳のデビラ氏は薄氏夫婦と親密な関係にあったとされている。薄氏が大連市長在任中、デビラ氏は同市で複数の建設プロジェクトを請け負った。また、デビラ氏は谷氏の愛人とも言われ、英国で谷氏と共同経営の建築会社を設立、その際に提出された2人の英国での住所は同じだった。さらに、ルクセンブルク大公国にあるデビラ氏一族の不動産会社も谷氏の北京法律事務所を拠点に中国で事業を展開している。

ロイター通信は「(毒殺された英国人男性)ヘイウッド氏よりも谷氏と親密な関係にある」と伝えた。

薄氏夫婦が失脚してから、デビラ氏は行方をくらましていた。

その後、同氏はカンボジアにいるとニューヨーク・タイムズ紙が突き止めた。同紙の取材に対し、デビラ氏は谷氏との愛人関係を否定し、薄氏夫婦のマネーロンダリングに関与していないと主張した。

デビラ氏逮捕の情報が発表される1週間前、中共政治局常務委員の賀国強氏はカンボジアを訪問した。その際、数百万ドル規模のインフラ建設の契約を結んだ。現時点において、同常務委員の訪問とデビラ氏逮捕との関連は不明だが、カンボジア政府は中国当局の長年の盟友として知られている。

これまでの情報によると、薄氏夫婦が海外に移した不正収入は60億ドルに達し、ヘイウッド氏も夫婦の友人、マネーロンダリングに協力した一人で、後に谷氏に毒殺された。

(翻訳編集・叶子)

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