四川省、工場建設に2万人デモ 武装警察は催涙弾放つ

【大紀元日本7月3日】四川省什邡市で2日、化学工場建設に反対する住民2万人による抗議デモが発生した。警官隊が催涙弾を放ち、一部の住民が負傷した。当局が工場建設の中止を発表したため、騒ぎは沈静化した。海外華字メディアらが伝えた。

亜鉛精錬大手の四川宏達グループが6月29日、同市内で、産業に用途の高い金属モリブデンなどの精錬工場の建設を始めたのが発端。7月1日の夜、建設に反対する住民約1万人が抗議デモを起こし、翌日には2万人に膨れ上がった。

参加者らはデモ行進しながら、同市政府と党委員会の建物の前に集まった。警戒に当たる武装警察と衝突が起こり、警官らは催涙弾やスタングレネード(強烈な爆音と閃光を起こす殺傷を目的としない手榴弾)を投げつけ、多くの住民が負傷した。

同工場が完成すれば、年間モリブデン4万トン、銅40万トン、硫酸180万トンを精錬し、売上高は500億元(約6000億円)に達する見通しだった。

モリブデンや銅などの精錬は汚染リスクが高く、工場から半径150キロの範囲内で被害を受ける可能性があるため、住民らは「死神が近づいている」と不安を募らせている。

当局は高まる住民の不満を受け、工場建設の中止を発表した。

(記者・唐銘、翻訳編集・余靜)

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