中国企業による海外投資 8年間で約千億元損失
【大紀元日本7月6日】近年、中国国営大手企業による対外直接投資が急増している。同時に、これら企業による巨額な損失問題も表面化している。国営資源大手中国五鉱集団の社長で、中国国際多国籍企業促進会の周中枢・副会長は6月22日、北京で開催された会議において、2011年度中、海外でビジネス展開する中国企業の収益がマイナス268億ドル(約1688億4000万元)に達したと明らかにした。6月23日付「中国経済網」が伝えた。
周副会長は「2004年~2011年の8年間において、海外に進出した中国企業の純収益は6年マイナス状態が続いた。これは海外への投資リスクが極めて大きく、今後の海外投資に関し、より慎重に意思決定をしなければならないことを意味している」と述べた。周副会長によると、2011年末時点での中国企業の海外における純資産総額は1兆7700億ドル(約11兆1510億元)に達している一方、2011年の単年度だけで海外投資純益がマイナス268億ドルに達したという。
また周副会長は「国営大手企業は近年相次ぎ、海外で知名度の高い企業を買収して先端技術を入手、そして多くは企業買収を通じて短期的に会社の経営規模を拡大し、ビジネスも成功できると望んできた。しかし、技術のみに頼り、企業ガバナンスに関して完全な組織体制がなければ、そして、その技術を継続的に研究・開発していく力がなければ、企業実力に欠け、結局のところ成功することができない。多くの企業は、中国国内においても経営能力に欠けている。にもかかわらず、国際市場に進出すれば、更に競争できなくなる」と厳しく指摘した。
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