「唱紅打黒」に尽力した王立軍の片腕 拘留される

【大紀元日本7月10日】中央が薄派の一掃を図っている。米領事館に駆け込んだ元重慶市副市長兼公安局長の王立軍氏は現在、北京で中紀委(中国共産党中央紀律検査委員会)による取り調べを受けているが、かつて緊密な関係にあった2人の警察官僚も最近、拘留され、また王の腹心であった公安局幹部も解任された。

米紙ニューヨークタイムズが6日に伝えたところによると、このたび拘留されたのは重慶市の唐建華副公安局長と、同市渝北地区前トップの王鹏飛氏。王氏は6月末に解任された。また公安局刑事警察総隊長の長李陽氏も最近、解任された。

3人は、重慶市元トップの薄煕来氏が主導した「唱紅打黒」(革命ソングを歌い、暴力団を撲滅する)運動に尽力したとされ、この運動は現在、多くの冤罪を伴う失敗策として強く批判されている。

同紙によると、王立軍氏の取り調べにより薄煕来氏の不正な資産および妻・谷開来氏の英国人ビジネスマン、ニールヘイウッド氏殺害も明らかにされた。しかし、拷問や冤罪など「唱紅打黒」失策の証拠がまだ明らかになっていない。警察局と接触をもつ情報筋は同紙に対して「王立軍事件の取り調べは大部分の人が考えるよりも難しい」と話したという。

法政委(公安法律委員会)メンバーは4月の会議で「拷問による取り調べが事実だと認めなければならない」と話したという。これは「唱紅打黒」運動の広い調査の開始を意味したとされる。

米在住の時事評論家・夏小強氏は新唐人テレビに出演し、番組にて「今後の政局をめぐって8月、非公式に協議する『北戴河会議』が開かれるが、そこで薄煕来氏と王立軍氏への処分についての決定的な要因が必要で、2人の警察幹部に対する調査はこれに関連付けされる。さらに法政委トップの周永康氏への今後についても重大な影響を与える」と分析を述べた。

(翻訳編集・ 佐渡 道世)
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