朝日新聞の上海支局長、中国で称賛される

【大紀元日本7月31日】江蘇省南通啓東で28日に発生したデモの取材で、地元警察に暴行された朝日新聞の奥寺淳・上海支局長に対して、中国のネット上では同情や擁護の声が次々に上がっている。

奥寺支局長は昨年の温州高速鉄道事故でも、当局が事故車両を埋める様子をスクープしたことなどで知られている。「あなたの中国語、かっこいいです。温州事故の時も真っ先に報道に出向きましたね。こんな困難な状況でも、メディア人としてのプロ意識を守り通していることに感謝します」。ペンネーム「野米君再来」はミニブログでこう書き込む。

また、奥寺支局長への暴行に中国当局は謝罪するどころか、いまだ沈黙を貫く姿勢に、ネットユーザーの何光偉さんは「啓東市公安局、朝日新聞の奥寺淳記者に謝りましたか?」と謝罪を促し、奥寺氏のミニブログのリンクまで貼りつけた。

一方、米VOAは、奥寺氏が殴打されたことは「日中友好の新たな1ページ」だと揶揄した。「中国の警察が中国人に暴力をふるうことをもっともためらわない、と文句する中国人が多いが、今回の事件でそれが解消されるでしょう。平和的で無実な人を殴打することに関して、中国の警察は中国人に対しても、外国人に対しても、ほぼ同等で、そこには民族や国籍による差別はありません」。奥寺氏が普通の中国人と同様な暴力が振るわれたことは、「日中両国の人々の相互理解と同情をもたらした」と中国警察の暴挙を冷やかした。

奥寺氏のミニブログ(新浪微博)での自己紹介では、「メディアの役割を信じ、政府を監視する(相信媒体的作用、要監督政府)」と自らの志を中国語で書き込んでいる。一方、当局が公表した最新情報は、「啓東警察は、『警察が人を踏み殺した』との噂を流した人物を逮捕した」だった。

(翻訳編集・張凛音)
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