黄色って、どんな色

【大紀元日本8月28日】きれいな色だと思いますよ。明るくて、温かみがあって、赤のように熱すぎないのがいいですね。バナナやパイナップルの果肉、酸っぱいレモンから甘味あふれるトウモロコシまで、黄色はまさに「おいしい色」でもあります。

でも中世ヨーロッパでは、黄色は嫌悪される色。なんでもイエスを裏切った弟子・イスカリオテのユダが着ていた衣が黄色だったからだそうですが、たまたまそうだったとしても、それは単なる偶然の結果。黄色のせいにされても困るというものです。

ところ変わって、こちらは中国。といっても今の中国ではなく、宋朝あたりから清朝までの歴史上の中国のことです。ここでの黄色は最高権力をもつ皇帝の専用色。最もグレードの高い色だったんですね。

特に清朝では、龍袍(ロンパオ)という龍の刺繍の入った黄色の緞子が皇帝の衣服でした。一説によると、黄(こう)と皇(こう)は中国語の発音も近いので、皇帝のシンボルカラーになったのだそうです。

では現代の中国で、黄色はどうかといいますと「不道徳な好色を表す色」という、これまた不名誉な濡れ衣を着せられています。

ところがよくよく聞いてみますと、好色といったって、べつに黄色の「色」が悪いのではない(話がややこしくて、すみません)。要するに黄色は英語でイエローだから、つまりエロに近い発音だから「好色」なのだという、まことに理不尽な決め付けなのです。

そんな屁理屈どうでもいいじゃない、とはいかないのが現代中国の困ったところ。「民衆の精神汚染を一掃する」などといって、「掃黄」と題する政治キャンペーンをたびたび打つのですから、かえって迷惑千万なのです。精神汚染を一掃するという趣旨は結構ですが、それならもっと根本的な社会の不条理を除去しない限り、本当の道徳を回復することはできないでしょう。

13年前の中国。ヒマワリの花が咲きそろったように、公園に黄色いシャツを着た人々が集い、健康的な気功を行っていました。

そう、黄色は本来、人間が好きな色なんです。

(鳥飼)