天安門広場でビラ 直訴者ら、警戒態勢でも北京入り

【大紀元日本11月10日】中国共産党大会開催初日の8日、厳重な警戒態勢を突破し、天安門前広場でビラを撒こうとする直訴者がいた。警官に抑えられた2人は一時拘束され、後に地元上海に送還された。

8日朝9時半ごろ、上海からの直訴者、陳燕燕さんと陸福忠さんが天安門広場に到着し、党大会代表らに、地元政府と裁判所の結託に注目するよう訴えるビラを撒こうとした。しかし、すぐに周辺の警官に取り押さえられ、後に上海に強制送還されることになった。

厳重な警戒態勢の中でなお、不平を訴える直訴者の存在は、官民間の軋轢が深刻化し、民はもはや死も恐れなくなったと国内人権サイト「権利運動」は指摘する。

党大会開催中、北京周辺各省からの車や旅行者に対して厳重なチェックが行われている。直訴経験のある人は早くから「危険人物」としてリストアップされ、より厳しい検査を受けているという。

そういった中、人権サイト「六四天網」によれば、8日、上海楊浦区からも数十人の直訴者グループが警戒網をくぐり抜け、北京の陳情受付センター・信訪局に到着した。「ここには千人以上の陳情者が集まっている」とグループの1人の劉さんは話した。また、「7日には河北省からの30人のグループが列車の中で捕まえられるのを見た」という。

(翻訳編集・余靜)
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