中国の石油備蓄がストップか 「備蓄能力に近付いた」

林立する石油タンク群=中国浙江省(Getty Images)

【大紀元日本11月29日】中国が進めてきた戦略的石油備蓄がストップしている。23日付の英フィナンシャル・タイムズ紙が伝えた。これは、中国の石油備蓄量がすでに備蓄能力に近付いたことを意味すると国際エネルギー機構(IEA)は分析する。

同記事によると、中国は年初から急速に備蓄量を拡大させていたが、9月からはこの傾向が見られない。

中国は石油備蓄についての情報を公開していないため、専門家らはIEAが発表した石油供給量と消費量の差をもとに推算している。今年の第1四半期ではこの差は5800万バレルで、第2四半期では4500万バレルに減少。続く7月はこの差が300万バレルに激減し、8月と9月では供給量と消費量がほぼ同数値になっている。

この推移から、中国の戦略的石油備蓄が当面、終了したとIEAは分析。7月までの7ヶ月間で中国は1億600万バレルの原油を備蓄し、これらの原油のおもな輸入先はカザフスタンとロシアになっていると見られている。

中国政府は2003年から2008年にわたって第1次プロジェクトとして、浙江省鎮海、舟山、山東省青島、遼寧省大連に4つの石油備蓄基地を建設。4カ所の備蓄能力は1億バレルで、2010年には満杯となった。2009年には第2次プロジェクトとして8都市で備蓄基地の建設を開始。備蓄能力の合計は2億バレルで、建設と同時に竣工施設での備蓄も進めている。2015年から2018年まで、さらに第3次プロジェクトとして2億バレルの備蓄基地が建設される予定。建設と備蓄が終了する2020年には、中国の石油備蓄量はアメリカの7億バレルに次いで、世界2位の5億バレルになるという。

(翻訳編集・張凛音)
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