中国、生産年齢人口が減少 経済成長に悪影響か

【大紀元日本2月5日】中国国家統計局はこのほど、2012年の中国の生産年齢人口(15歳~59歳)が初めて減少し、前年比345万人減になったと発表した。この発表を受け、中国労働経済研究所所長・蔡昉氏は、人口ボーナス指数の減少が始まり、今後の中国経済成長にとってマイナスの影響を与えるであろうと指摘している。

経済学では、15歳~65歳の生産年齢人口と、年少者や高齢者などの従属人口に対する割合を、人口ボーナス指数と呼んでいる。人口ボーナス指数が高ければ、経済が活発化し、経済成長が促されると考えられている。

これまでの中国経済の成長は、この人口ボーナス指数が高かったことによって築き上げられたと、経済学者らはみている。

しかし同所長は「2012年から中国の生産年齢人口の減少が始まり、中国発展研究基金会がまとめた報告書によれば、2010年から2020年にかけて、生産年齢人口は2900万人以上減少し、さらに従属人口が増えることによって、中国での人口面のメリットは失われるであろう」と指摘している。

さらに、同氏は「中国の経済成長は人口ボーナス指数の減少によって減速する」であろうとみており、「第11次五カ年計画期間(2006~2010年)の中国経済の潜在的な成長率が10.5%だったのに対し、第12次五カ年計画期間(2011~2015年)では7.19%、第13次五カ年計画期間では6.08%に減少する」と予測している。

(翻訳編集・余靜)
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