中国のネット流行語2012(5)

【大紀元日本2月19日】親戚付き合いを大事にする中国では、とりわけ親戚の呼び名が多い。父方、母方では呼び名が異なり、かなり複雑。お婆さんは、父方は「奶奶」で、母方は「姥姥」。おじさんは、父方は「叔」で、母方は「舅」。さらに、傍系となると、父方には「堂」が付き、母方には「表」が付く。だから、同じいとこであっても、父方は「堂哥(兄)」であり、母方は表哥となる。

さて、今日紹介する昨年の流行語はこの「表哥」だ。

表哥

もともと、いとこを意味するこの言葉から昨年、ネットユーザーらが新たな意味を見出した。「表」は中国語で時計という意味も持ち、「表哥」はつまり、時計をたくさん所有する「時計兄貴」とも読み取れるわけだ。

      (ネット写真)

最初にネットユーザーらが「表哥」と名付けたのは、陝西省安全監督局の楊達才局長。昨年8月、同省で起きた36人死亡の交通事故現場で微笑む楊局長の姿が撮られたことがきっかけで、ユーザーらは「人肉捜索」を展開。それまで局長が収められた写真を掘り出したら、公務員の給料ではとても買えないような高価な時計ばかりを身に付けていたことが判明した。「表哥」という呼び名が一気に流行し始め、「表哥」本人はあえなく解任された。

  (ネット写真)

微笑みが怒りを買うなら、今度は涙を見せよう。そう考えたかどうかは不明だが、今月2日、花火や爆竹を積んだトラックが爆発し10人が死亡した河南省の事故現場を視察した中国国家安全生産総局の王徳学副局長は何度も涙を拭った。しかし、庶民も近年着なくなった安価なアーミーコートを身につけた王副局長の「演出」はどうも行き過ぎたようだ。ネットユーザーらは「芝居がかっている」「怪しい」とまたまた人肉捜索に躍起。この種の捜索はほぼ「百戦百勝」なのが中国の幹部のありさま。複数の高級時計をもち、アーミーコートとほど遠い豪奢な「新表哥」の姿がかつての写真に溢れていた。

(張凛音)
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