大学教授、共産党スリム化提案 「ソビエトの二の舞になる」

【大紀元日本5月22日】山東大学教授・張錫恩氏は共産党機関紙・人民日報(ウェブ版)で、8300万人の党員を抱える共産党の大きさは不健全だと警告、崩壊したソビエト連邦の例を挙げて党体制維持に危機感を示した。

張教授は、当時、党員数が増え続け、「盛況を極めた後に衰えた」ソ連共産党の解体は「沈痛な教訓」とし、現在、世界最大の政党員数8000万人を超える中国共産党のような巨大組織は「大きな危険性をはらんでいる」と指摘した。

また、系統的な脱党構造のない中国共産党は、数が一方的に肥大化したとし、党のリーダーは「日和見主義の党員を排除する必要がある」と説いた。党員の一部は「マルクス主義信仰者ではなく、(党に係る)富と幸運に憧れを抱いているだけ」という。教授は、1980年代には「党規約に『脱党の自由』が記されており、除名を勧めることも必要だ」と付け加えた。

「共産党を存続させるには、党員の質と能力向上が必要」と説く教授は、3000万人の党員カットを提案している。それに際して、党員を1、名誉党員 2、仮党員 3、正式党員の3つにカテゴリに分けると提案。 名誉党員とは、党規則を全うすることが出来ない年長者、病人などで、主に除名対象になるという。

「共産党の舌」である人民日報がこの文章を発表した背景には、体制内、主に党幹部の腐敗が、党の存続まで脅かしていることへの危惧が伺える。腐敗を取り除くため、党員の管理の強化を行い、それにより体制維持を図る狙いがあるとみられる。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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