中国の債務総規模は107兆元、対GDP比205%

【大紀元日本5月23日】CLSAアジア・パシフィック・マーケッツの最新研究レポートは、2012年末時点の中国の債務総規模は107兆元に達し、2015年には債務対GDP比が245%に拡大するとの見通しを示した。(AFP)

香港に本部を置くフランス証券大手クレディ・アグリコル傘下のCLSAアジア・パシフィック・マーケッツがこのほど発表した「中国債務危機報告」によると、2012年末時点の中国の債務総規模は107兆元(約1806兆円)に上り、対GDP比では205%となり、2015年には中国の債務対GDP比率は245%に急上昇するだろうと警告した。5月14日付国内紙「21世紀経済報道」が報じた。

報告では、中国は経済成長を確保するために債務の拡張に強く依存していると指摘。2008年~2012年、債務規模の対GDP比が148%から205%に急速に拡大したため、同期間中の国民総生産(GDP)の年平均成長率が9.2%に達することができたという。また、2012年の新規債務は2011年と比べ、2倍に増加、このほとんどは影の銀行系統や地方政府からの債務だ。

CLSA中国香港ストラテジー研究部の張耀昌氏は、13日北京で開催された「クレディ・アグリコル証券第18回中国投資フォーラム」において、中国の債務水準は史上最高となったとし、中国が高いGDP伸び率を維持できたのは莫大な債務の発行にあり、また大量の債務発行で経済成長をけん引していくことが常態化しており、このペースで債務の急増が続けば、経済成長は持続不可能となるだろうとの認識を示した。

「中国債務危機報告」によると、銀行融資残高や中央政府債権、また2002年からの社会融資総額を統計した結果、政府、企業、個人における2012年末時点の中国の債務総規模は107兆元で、対GDP比では205%に達した。張耀昌氏は、中国政府が年間GDP伸び率を7%との目標を設定しているため、2015年に債務総規模の対GDP比は245%に達するとの見通しを示した。

(翻訳編集・張哲)
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