党幹部への子弟帰国令は誤報か 習体制の信用に影響

【大紀元日本5月31日】香港フェニックステレビは28日の番組で、海外留学中の党高官の子弟にまもなく帰国令が出されると報じたが、同日深夜、国営新華社通信は「誤報」と伝えた。4月にも香港の大公報が、習近平国家主席が北京でタクシーに乗ったという記事を掲載し、その後「誤報だった」と撤回したばかり。

同番組は、部長(大臣格)以上の幹部で海外留学中の子弟がいれば、卒業して一年以内に帰国しなければいけないとの指示が、まもなく王岐山・中央規律委員会書記から全党員に出されると報じた。さらに、これに違反した場合は、両親の職位に影響するする可能性があると言及し、家族を海外に住まわせ、財産を移転する幹部を根絶する狙いがあると分析した。

しかし、同日深夜、新華社通信は「事実と異なる誤報だった」と伝え、報道は転載した各ニュースサイトから一斉に取り下げられた。

4月にも香港の親共紙・大公報が、習近平主席が3月1日にタクシーに乗り、運転手と大気汚染問題などを話し合ったと報道し、新華社はいったん事実として認めたが、後に「虚偽」と否定。大公報も「誤報」として謝罪した。

深圳市在住の評論家・朱建国氏はラジオ自由アジア(RFA)の取材に対し、「上層部で違う意見が生じた可能性が高い」とし、「同指示が事実であれば、対象者の範囲が広く、反発が出たのかもしれない」と推測した。

また、2度目の誤報については、「反対派から横槍を入れられ、話が二転三転した可能性も否定できない」とした上で、「習体制の信用低下につながりかねない」と指摘した。

(翻訳編集・高遠)
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