元鉄道省トップは9年後に保釈? 執行猶予付き死刑のトリック

【大紀元日本7月11日】高速鉄道建設に絡み多額の賄賂を受け取った鉄道部の元トップ劉志軍は 8日、執行猶予2年の死刑判決を言い渡された。「想定内」の量刑で、国民からは「この刑は汚職高官の助け船だ」「狡い幕引きだ」と怒りの声が噴出している。

これまでも多くの汚職幹部は執行猶予付きの死刑を言い渡された。例えば、3318万元を収賄した許宗衡元深セン市長、1億9573万元を収賄した陳同海元中国石油化工集団公司社長 、1.6億元を収賄、横領した海軍副指令王守業(中将)、1196万元を収賄した王益国家開発銀行副行長などなど。

しかし、執行猶予期間が満了しても、死刑になった人はほとんどいない。国民たちもそのトリックを見破った。

現行刑法では、「執行猶予の間、素行が良ければ、無期懲役に減刑される」、「大きな改善と改心が認められた場合、15年以上20年未満の有期懲役に減刑される」、「深刻な病を患い、治療が必要と判断された場合、猶予期間を満了すると7年後に仮釈放される」と規定されている。

すでに60歳になった劉志軍は「深刻な」病気にかかれば、9年後に釈放される。実際、陳希同北京元市長は収賄の罪で16年間の懲役を言い渡されたが、9年後に病気治療のために保釈された。

執行猶予付きの死刑判決は死刑に次ぐ重い刑であるため、国民に腐敗根絶の「固い」決意をアピールすると同時に、汚職幹部にとって死を免れる有難い判決でもある。当局にとってまさに都合の良い量刑だ

インターネットでは、「何年も経つと、『ガンを患った』と何食わぬ顔で出所して、悠々自適な晩年を送るのではないか」と囁かれ、「ずるい幕引きだ」「国民を騙す芝居」と廃止を求める声が浮上している。

(翻訳編集・叶子)
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