薄煕来裁判、一部非公開審理か 駆け引きなお続く

【大紀元日本8月21日】元重慶市トップの薄熙来被告の初公判が22日、山東省済南市中級人民法院(地裁)で開かれると発表されてから、国内外のメディアが済南市に集まっている。現地の一部のホテルは、香港や台湾、海外からの宿泊客の受け入れを9月まで禁止されている。また、公判の実況放送などに関する予定も報道されては削除されるなど、公判直前になっても情報は錯綜している。

香港蘋果日報(アップルデイリー)によると、初公判の日取りが18日に発表されてから、メディアのホテル争奪戦が始まった。地裁に近い数軒の小規模ホテルは19日の朝方までにすべて予約でいっぱいになったという。

20日は、一部のホテルは問い合わせに対し、香港や台湾、海外からの宿泊客は9月まで受け入れてはならないとの通達があったことを明らかにした。インターネットで宿泊の予約をした一部の海外メディアも、同様の理由で、ホテルからキャンセルの知らせが届いている。

現在、薄被告の親族以外、傍聴券を交付されているのは香港の親中メディア・大公報だけとされる。中国の政府系メディアも当日、公判の傍聴が認められることはほぼ間違いない。

一方20日、香港の鳳凰網は山東省台湾事務弁公室の幹部からの「確実な情報」として、済南市地裁はメディアセンターの手配をしたと報じた。公判当日、メディアセンターとなるホテルで裁判の様子を実況放送し、ミニブログ(微博)でもリアルタイムで裁判の様子を伝えるという。

さらに、地裁に詳しい情報筋の話として、薄被告の裁判は、重大汚職事件を数多く審理した地裁ビル2階の第5裁判室で開かれる見込みで、裁判長は副所長の王旭光氏が務めるとも報じた。

しかし、この記事は掲載後しばらくして削除されている。

ロイター社は同じ20日、薄被告が問われる職権乱用罪の審理は、中国共産党高層の内部闘争の詳細にかかわる内容に触れる可能性があるため、1日早く非公開で行われる可能性があると報じた。公判直前になっても、権力の駆け引きが熾烈に繰り広げられていることが窺える。

(翻訳編集・張凛音)
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