粉ミルクメーカー、産科医らに賄賂 「新生児に母乳をあげないで」=天津市

【大紀元日本9月17日】仏食品大手ダノングループ傘下の「Dumex(多美滋)」ブランド粉ミルクは、新生児の初めての授乳用に同社ブランドを使用するよう病院関係者に賄賂を提供している疑いが浮上した。中国国営中央テレビ(CCTV)が16日に報じた。

新生児は初めて口にする粉ミルクの味に慣れると、母乳や他社ブランドを受け付けなくなる傾向がある。新生児に特定のブランドに依存させるため、粉ミルクメーカーは「初めての一口」を独占しようとしている。同報道によると、多美滋は天津市の複数の病院関係者に賄賂を提供し、保護者に知らせず、新生児に自社の粉ミルクを飲ませているという。CCTVが入手した資料によると、これらの病院関係者は毎月、多美滋から300~10000元の報酬を受けていた。多美滋からの毎月の支払い金額は30万元に上っている。

同市北辰区中医院の看護士李瑞霞さんは取材に対し、「毎月多美滋から報酬を受けている」と認め、「(報酬が)看護科全員に渡っている」と話した。さらに、報酬には多美滋が院内で開設した母親学級で講師を務めた時の講師料のほか、「新生児に多美滋の粉ミルクを使用したための報酬も含まれている。しかも、産科では同社ブランドしか使っていない」と証言した。

また、新生児の保護者から要求がなければ、「多美滋ブランドの使用に同意したと見なす」とも話した。

院内のスーパーには多美滋ブランドしか陳列されていないという。他社ブランドの販売は可能かと記者が訪ねたところ、「産科の同意が必要」と返事された。

新生児に直接粉ミルクを与える看護士のほか、医師にも「講師料」、「交通費」などの名目の金銭を供与している。さらに長期の提携関係を結ぶには病院にも「修繕費」などの費用を支払う必要がある。

取材を受けた複数の産婦はどのブランドの粉ミルクを使用されたのか知らないと話した。

中国衛生部は2011年に施行した「母乳代用品の管理方法」で、母親が重い疾病に患っている場合を除き、6ヶ月以下の赤ちゃんに対していかなる粉ミルクのプロモーション活動を禁止する方針を打ち出している。

中国では毎年2000万人の新生児が生まれ、その7割は粉ミルクで育てられている。

(翻訳編集・高遠)
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