毛沢東語録、再版か 当局の情報が揺れ動く

【大紀元日本10月3日】中国国内でこのほど、『毛沢東語録』の再版をめぐって、当局からの情報が大きく揺れ動いている。政権の勢力争いが反映されたものとの見方が出ている。

人気紙「南方都市報」が、新版は年内に発売される見込みだと伝えた。同報道は再版語録の責任編集者、解放軍軍事科学院研究員の陳宇氏の話として、「再版の語録は24万字、12万字、6万字の三つのバージョンで出版される」「文化大革命にも触れる」「以前のような『毛主席語録』ではなく、客観性を示すため、『毛沢東』とする」「正式な書名はまだ決まらない」などの詳細を伝えた。

1966年以来、中国当局は同書を再版していないため、報道は注目を集めた。インターネット上では、「(悲惨な失敗を招いた)歴史の逆戻り」などと反対する意見が殺到した。

こういったなか、国営新華社通信のウェブサイトは1日、「関連機関に確認した結果、ネット上のいわゆる『年内再出版』は完全に事実無根だ」と発表した。

当局からの情報が大きく食い違っていることについて、ベテランジャーナリスト、程凌虚氏はミニブログ(微博)で、「どちらの情報も本物であろう」と書き込み、当局は出版すべきかどうかを迷っているため、まず情報を流して国民の反応を試したであろう、と分析した。

政権内部では、毛沢東思想を擁護する左派と、政治改革を主張する右派との争いが続いているため、今回の再版騒ぎは習近平国家主席自身の失策なのか、それとも対抗勢力の仕業なのか、と問う声も多い。

また、当局が最近、ネット上で流れる「うわさ」に対する取り締まりの強化を揶揄するコメントも寄せられている。

「このようなデマを流す人は、捕まえるほかない」

「このデマがもたらした社会的不安は尋常でない。犯人に無期懲役を処するべきだ」

(翻訳編集・叶子)

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