手術代を払えない男性、自ら壊死の足を切断=中国河北省

【大紀元日本10月18日】中国河北省在住の男性が、貧しさから手術を受けることをあきらめ、自ら壊死した右足を切断した。国内外の複数のメディアが報じた。

47才の農民・鄭艶良さんは2012年1月から両脚に激痛が襲い、立つことも歩くこともできなくなった。北京などで、複数の病院で検査した結果、原因不明だが、足の動脈が詰まっていると診断され、余命3カ月と宣告された。

医者から足の切断手術を勧められたが、治療費はおよそ数十万元(1元は約16円)、年収約1万元の鄭さんにとってとんでもない大金だ。

手術をあきらめた鄭さんは「死を待つしかない」と鎮痛剤で痛みを和らげる治療法を選んだ。そのうち、痛みはひどくなる一方で、鎮痛剤も徐々に効かなくなった。さらに、右足が壊死し始めたため、蛆虫が湧き出、骨まで露出した。鄭さんは村の診療所に足の切断を懇願したが、「出来ない」と断られた。

激しい痛みに耐えきれなくなった鄭さんはついに自分で足を切断することを決心した。2012年4月14日午前、鄭さんは止血するためのベルトを太ももに締め付け、鋸や果物ナイフを使って付け根から15cmの処で右足を切り落とした。動脈が詰まっていたため出血は多くなかったが、切断する際の激痛に歯を食いしばって耐えていたため、数本の歯が折れたという。

この手術は彼の命を救った。いまは右足の壊死は止まったが、今度は左足が腐乱し始め、骨が露出してきた。

一家の大黒柱だった鄭さんは働けなくなったため、糖尿病と心臓病を患っている妻が農作業を背負い、中途退学して工場で働いている17才の娘の給料が一家の唯一の現金収入。

メディアが鄭さん一家の境遇を報道してから、社会で大きな反響を呼んだ。国内外から寄付金が送られてきたほか、各界の圧力により、現地政府の病院が鄭さんを受け入れて、無料で治療をはじめた。義足を取り付けることも検討中だという。

(翻訳編集・単馨)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明