中国、法輪功支援の人権派弁護士を釈放 「抗議の電話が数百通」

【大紀元日本10月22日】16日に拘束されていた人権派弁護士唐吉田氏が22日朝、釈放されたことが分かった。 同氏は不当逮捕・収容されている女性に法律支援を提供する弁護士として知られ、身柄拘束されたのち、各界から抗議の声が殺到、海外の中国語メディアも相次ぎ報じた。

16日午後、唐氏は長期拘束されている女性との面会を求め、黒竜江省鶏西市政府の法輪功取り締まり機関「610弁公室」を訪れた際、当局に拘束され、公共秩序を乱したとの理由で5日間の行政拘留処分を受けた。

法輪功学習者である女性は9月29日、通勤途中に強制連行され、同市の洗脳センター(元労働教養所)に収容され、面会も禁じられている。女性の家族に唐氏は法的援助を行っていた。

唐氏は元検察官で、これまでに土地の強制収用や有毒食品の被害者、弾圧を受けている法輪功学習者など社会弱者の依頼を引き受けていた。2010年、法輪功学習者の代理人を務めた同氏は弁護士資格を剥奪された。2011年2月、チュニジアで民主化運動「ジャスミン革命」が起きたとき、唐氏は強制連行されるなど、当局からの嫌がらせが絶えなかった。

19日正午、北京で各地の人権活動家およそ100人以上が集まり、唐氏の釈放を求めた。20日、全国各地の人権派弁護士10数人が鶏西市政府に同氏の即釈放を求めたが、拒否された。

米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は支援活動に参加した弁護士の話として、同市公安局の局長は「唐は普通の人物ではない」と発言し、処分は中央政法委の命令だとほのめかした。

同局長の話では、610弁公室には唐氏の釈放を求める電話が国内外から殺到し、その数は数百通に上っているという。

唐氏は重度の肺結核を患い、いまも治療を受けていることから、支援者たちはその健康状況を非常に憂慮していた。

全国各地で唐氏の釈放を求める人々 (大紀元)

同じく著名な人権派弁護士で、法輪功学習者を支援する江天勇氏は今回のことについて、ドイツ国家放送局ドイチェ・ヴェレーの取材に「法輪功弾圧は共産党の従来からの方針である。学習者に法律支援を提供する弁護士たちも迫害を受けてきた」と説明し、国内外で知られている高智晟弁護士のほか、唐氏など数多くの弁護士の名を挙げた。

1999年6月10日、当時の江沢民・主席は法輪功を弾圧するため、「610弁公室」を立ち上げ、その下に洗脳センターや、法制教育センターなどの「闇監獄」が設けられている。

江弁護士は取材で、女性を収容する洗脳センターについて、「その本質は、法輪功弾圧のための『短期労働教養所』。秘密的な組織であり、人権がまったくない。国内外でほとんどその存在が知られてない(中略)。法輪功弾圧問題は中共にとって絶対に触れさせたくないタブーであり、チベットウイグル問題と同様だ」と指摘した。

(記者・古清児、翻訳編集・叶子)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明