拘束記者告発の企業に省高官の影 新快報、再び釈放求める

【大紀元日本10月24日】中国広東省の日刊紙・新快報は23日と24日、2日連続で、公安当局に拘束された記者の釈放を求めた。24日の1面では、前日の「請放人(釈放してください)」につづき、「再請放人(再び釈放を求める)」との大きな文字の見出しを掲載した。

湖南省長沙市の公安当局に拘束された陳永洲記者は、昨年9月以降、大手建機メーカー「中聯重科」の不正経理疑惑を複数回報道した。同社は「虚偽報道だ」と主張し長沙市公安当局に告訴。陳記者は18日、「企業の信用を傷つけた」との容疑で身柄を拘束された。

一方、新快報側は陳記者の記事は「現地取材で証拠を集めて事実確認をしている」とし、「全体的に客観的で、特別な問題はなく、職業道徳や法律に反していない」と主張した。また、記者個人を拘束するのではなく、中聯重科が新快報の発行会社側と協議すべきだと強調した。

今回の拘束について、国内メディアは中聯重科の「人脈」に注目している。同社はもともと国有企業であり、現在でも政府が筆頭株主。国内紙・経済観察報によれば、同社の_zhan_純新・総裁は、湖南省高級人民法院(高裁)元裁判長の息子で、_zhan_総裁の妻は、同省党委第二書記の娘。「中聯重科は省の幹部にちやほやされるばかりか、実務レベルでも顔が効く」と同紙は省党委幹部の話として伝えた。

同社とライバル関係にあるのは、同じく長沙市に本社を置く建機大手の「三一重工」。昨年末、三一重工は北京に移転することを発表した。その理由は「中聯重科との衝突に耐えない」ことだと三一重工の梁穏根総裁は明かしている。梁氏は中国富豪ランキングの常連で、昨年、当時の習近平・副主席と訪米した経験のある中国有数の実業家。それでも「中聯重科にはかなわない」という。「(中聯重科との)何回かの争いで、中聯重科はいつも検察当局から三一の情報を得ていた。それに対し三一は、何の情報も得られなかった」と三一重工の幹部は経済観察報に話した。

(翻訳編集・張凛音)
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