「防空識別圏」の背後に青島爆発事故か 死者100人超の説も
【大紀元日本11月25日】中国国防省は23日、沖縄県の尖閣諸島の上空を含む東シナ海の広い範囲に防空識別圏を設定したと発表し、この空域を飛行する航空機に対し、中国当局に飛行計画を報告することや、中国国防省の指示に従うことなどを義務づけ、従わない場合、武力による緊急措置をとるなどとしている。これに対し、日本外務省は「全く受け入れられない」と中国側に抗議し、米政府も同日、「緊張を高める一方的な行動」と中国を非難した。すでに尖閣諸島問題で日中関係が冷え込んでいるなか、「関係防空識別圏」の発表はまさに火に油を注いだ。このタイミングの挑発行為の背後に、先週起きた青島市爆発事故が影響しているとの見方が出ている。
中国国内で22日、山東省青島市で石油パイプラインが爆発し、25日現在55人が死亡、9人が行方不明、136人が負傷と中国石油史上最大の惨事が起きたばかり。香港紙「蘋果日報」は現地住民の話として、死者が100人を超えている可能性があると報じた。石油パイプラインの修復作業に当たった河北省に本社がある「万田公司」だけで13人の従業員が死亡した。米VOAも死者が政府発表より多いとの目撃証言を伝えた。
パイプラインを管理する中国石油化工(シノペック)は2年前から危険と知りながら対策を取らなかった。また、27年前に「郊外」に設置されたパイプラインは都市建設の拡張とともに、一部のパイプラインは住宅地から10メートルしか離れておらず、今や「市内」の地下を張り巡らせている。石油パイプラインが破裂した早朝3時から爆発が起きた午前10時まで7時間あったにもかかわらず、周辺住民を避難させなかったなど、事故は「人災」との声が上がっている。
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