四川省、「老人局」に中国初の詐欺罪が成立 目撃証言が決め手

【大紀元日本11月25日】人の善意を悪用した老人に中国初の詐欺罪が成立した。自分で転倒したにもかかわらず、助けてくれた少年3人にぶつけられて倒れ、怪我をしたと主張し、損害賠償を求めた四川省達州市の老婦人に行政拘留7日間の処分が下された。

6月15日、市内の公園で65歳のおばあさんが転倒し、近くで遊んでいた9歳の少年3人に助けを求めた。しかし、少年らが駆け寄って来て、おばあさんの腕に触った瞬間、「お前らにぶつけられて転んだ」とおばあさんは豹変した。その後、おばあさんは大腿骨骨折と診断され、少年ら3人の保護者に2万元の医療費を要求し、保護者らはこれを拒否していた。

双方は何度かの話し合いを経たが、合意に至らなかった。事件発生から5ヶ月後の11月16日、おばあさんは家族に一人の少年の自宅に連れてこられ、「医療費を支払わないなら、面倒を見ろ」とそのまま置き去りにされてしまった。

少年の両親は仕方がなく、おばあさんの面倒を二日間見て、警察に通報することにした。

警察は事件を調査し、「おばあさんが自分で転んだのを見た」と複数の目撃者による証言を得たため、おばあさんとその家族に詐欺罪で行政拘留7日間と罰金刑を下した。

これまで、故意に転倒し、助けにきた人の善意につけ込む「老人局」が多発し、詐欺罪が成立したのは全国初。

3人の少年は中国メディアの取材に対し、「おばあさんの怖い顔を思い出すと、今も恐怖を感じる」と心の傷が今でも癒えてない様子だ。

2006年、南京市の彭宇という青年は転んだおばあさんを助け、病院に連れて行ったが、おばあさんが青年に突き飛ばされたとの主張が裁判所に認められ、青年は約50万円の損害賠償を命じられた。

その後、「転んだ老人を助けるべきか」との議論が沸き立ち、中国紙・中国青年報が2011年、ウェブで行ったアンケートでは、13万人の投票者のうち「助ける」と答えたのはわずか4%であった。

(翻訳編集・高遠)

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