ソチ五輪、目立つ施設の劣悪さ 批判に中国紙が逆切れ「寛容さが足りない」

【大紀元日本2月10日】500億ドルという五輪史上最高の費用を投じたソチ冬季オリンピックは開会まもなく、劣悪な施設が話題となっている。

7日の開会式で早速失態を見せた。五つの「雪の結晶」のオブジェが五輪マークに変わる演出で、一つだけ開かず「四輪」となった。8日には、トイレのドアにロックがかかり、閉じ込められたアメリカの選手がドアを壊して脱出する事件が起きた。

開会の前から宿泊ホテルの劣悪ぶりが記者らに指摘され、話題になっている。米CNNのスポーツプロデューサーは4日、主催者側から提供されたホテルの部屋の写真をツイッターにアップした。写真では、カーテンの接続部位が破損し、片方のカーテンが落ちている様子が映されている。

米紙・シカゴトリビューンの記者はソチに到着後、自身のツイッターで「ホテルの従業員から部屋の水で顔を洗ってはいけないと言われた。非常に危険な物質が含まれているそうだ」と書き込んだ。しばらくして、「非常に危険な物質の正体が分かった」という説明とともにさび水と思われる黄色い液体の写真がアップされた。

ほかにもノブが取れたドア、外蓋と内蓋が逆になっているトイレの便座、お湯が出ないシャワー、壁から抜け出る無線Lineの設備、選手村の枕不足などなどがインターネットに投稿され、話題となっている。

ソチ五輪ホテル画像、取り付け不完全な無線ラン装置と洗浄配管の無い少便器 (ネット写真)

ソチ五輪ホテル画像、逆さに付いた便座とカバー (ネット写真)

手抜き工事と言えば中国。これらの欠陥に中国のネット利用者から「きっと中国の会社に工事を発注した」、「中国人が作ったとしか思えない」「これと比べたら中国での生活は悪くないね」など自虐のコメントが寄せられた。

劣悪さが目立つソチ五輪を批判した欧米のメディアに中国の政府系メディア・環球時報は「寛容さが足りない」、「欧米の偏狭さを露呈した」とロシアの代わりに逆切れした。そして「冷戦後、激しく非難されたのは北京五輪とソチ五輪だけ」と義憤を感じる理由が続いた。

一方、四輪となった開会式は、ロシア国内のテレビ中継ではその部分だけがリハーサル時の成功映像に差し替えられていた。この処理の手法もまた中国らしい。

(翻訳編集・高遠)
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