香港ラジオ局名司会者が突然解雇 中国政府の締め付けか

【大紀元日本2月18日】香港特別行政区のトップ梁振英長官を度々辛らつに批判していた名司会者の李慧玲氏が11日、所属の香港商業ラジオ局に突然解雇された。歯にきぬを着せぬ報道で知られる人気紙「明報」の総編集長も最近更迭され、香港記者協会の会長は「香港の報道自由が危うくなる」と懸念を示した。

今回の解雇について、香港商業ラジオ局は「理由を説明する必要がない」としてコメントを拒否している。李氏は、「梁長官への批判が招いた災い」と主張し、香港政府が報道の自由を抑圧していると非難した。十年余り同ラジオ局に在籍していた彼女によれば、昨年10月、上層部から番組の自己検閲を要求され、第三者経由で「言動を慎まなければクビにする」という警告を受けたという。

12日、香港記者協会は声明文で今回の解雇に関心を示し、岑倚蘭会長は「身勝手な侮辱行為だ」と同ラジオ局の対応を痛烈に批判した。

岑会長は、ここ数年香港のマスコミに対する締め付けがより厳しくなったと指摘し、「内憂と外患に直面している」と述べた。内憂とはメディアの自己検閲、外患とは取材の自由を制限する当局の政策だという。

 「2003年まではまだ一国二制度を口にしていたが、その後は主権と一国主義を強調するばかりだ」と同会長は中国政府の強硬姿勢を指摘した。

国境なき記者団が発表した最新の報道自由度ランキングでは、香港は昨年度の58位から61位と順位を下げ、2002年の18位から大きく後退した。同団体の報告書は、「中国の経済発展は、香港、マカオ及び台湾の報道自由に悪影響を及ぼしている」としている。

突然の解雇を受けて記者会見を開いた李氏は、「香港人はこれ以上沈黙してはならない」と支援を訴えた。12日午後9時ごろ、数十名の同ラジオ局のスタッフ、マスコミと政界の関係者は同局の前で、「言論の自由が抹殺された」として抗議集会を開いた。

(翻訳編集・叶子)
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