太子党数百人が集会 習主席への忠誠誓う 江沢民調査も視野か

【大紀元日本2月22日】豪シドニー・モーニング・ヘラルド紙は16日付の報道で、江沢民一派の重鎮、中央政法委の元トップ周永康氏の側近が相次ぎ失脚する中、中国共産党の高級幹部の子弟「太子党」のメンバー数百人が集会を開いたと伝えた。集会では、習近平国家主席が率いる汚職取締運動を「死活に関わる戦いで、クライマックスを迎えている」とし、習主席への確固たる支持を表明した。周氏の利権は江沢民一派と密接につながっているため、中国問題専門家は「この勢いから、周氏の親分である江沢民元国家主席への裁きがいよいよ始まるのではないか」とみている。

同紙によると、この大規模な太子党集会は15日、北京市豊台区にある軍の映画製作所・八一電影制片厰で開かれ、招集人は党の長老・胡喬木氏の娘・胡木英(72)である。彼女は参加した数百人のメンバーに対し、「情勢をしっかりと見極め、この戦いにおいて習主席を擁護しよう」と檄を飛ばし、「この複雑かつ困難な戦いは一番緊迫する段階に突入した」と力説した。さらに、「これは殺すか殺されるかの戦争である。歴史上の恩讐を忘れ、横槍を入れない、邪魔しない、指導部の布陣を乱さない」とし、同じ太子党メンバーの習主席を、結束して支持するよう呼びかけた。

指導部内部の戦いが熾烈化している。18日、指導部は「厳重な紀律・法律違反」の容疑で湖南省副省長冀文林への取り調べを発表した。冀は10年あまり周氏の秘書を務めた人物で、周氏の各種犯罪をもっともよく知る一人とされている。

また、中国の「21世紀経済報道」など複数の国内外メディアは、周氏の側近で、遼寧省政法委のトップ張東陽氏と遼寧省公安庁の元トップ李文喜氏の両人が、相次ぎ取り調べを受けていると報じた。遼寧省は薄煕来受刑者の古巣で、周氏も同省油田がらみの経歴で地盤が硬い。江氏が発起人となる法輪功弾圧も、周や薄、さらに彼らの手先となる李氏、張氏などによって、遼寧省がもっとも迫害の蔓延する地区となり、法輪功学習者を対象とする組織ぐるみの臓器狩りの主要地区ともなった。

米国在住の中国問題専門家・夏小強氏は、最近の習近平政権の出方から「周氏への調査はいよいよ汚職容疑からもっとも核心的な問題、法輪功弾圧の責任に移った」とこのように分析した。

夏氏は、党内での調査を「厳重な紀律・法律違反」と容疑を曖昧にするのも、江氏まで取り調べる余地を持たせるためで「汚職腐敗などの罪で江沢民を仕留めるのは難しいが、約1億人の法輪功学習者に対する人道に反する罪はその一番の急所であり、習政権はこのことをしっかりと踏まえている」との見方を示した。

(翻訳編集・叶子)
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