神戸大の中国人教授、中国渡航後に行方不明 ウイグル族を研究

【大紀元日本3月24日】ウイグル少数民族問題を研究する神戸大学の王柯教授が中国訪問中に行方不明になっていることが分かった。同大は日本の外務省に連絡し、王教授の居場所と安否を確認している。王教授は中国出身で新疆ウイグル自治区などの民族研究を行っている。ラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた

同大によると、王教授は今月1日に出張で中国に行き、10日に戻る予定だったが、日本にいる家族に同日、「西安にいる母親が病気になったため、滞在予定を10日間延ばす」との連絡後に音信不通になったという。家族がその後、王教授の母親に連絡をしたところ、母親は健康で、しかも王教授も訪ねて来ていないという。

また、王教授は、21日のシンガポール大学でのセミナー出席予定があったが、主催者側は数日前に王教授から電子メールで出席キャンセルの連絡を受けたと話した。

この事件は海外にいる中国人学者の間でも話題となり、失踪は王教授の研究範囲及びウイグル人を同情する発言をしていたためとの見方が強い。あるネットユーザーは王教授が「敏感なテーマを研究しているため姿を消された」と書き込んでいた。また、昨年、中国当局に身柄を拘束された東洋学園大学の朱建栄教授を引き合いに出し、「まさか在日中国人学者は日本国籍取得を余儀なくされるのか?」、「今年は国際的にも消息不明の年だ」などのコメントも寄せられた。

東洋学園大学の朱教授は昨年7月、上海でセミナー出席時に逮捕され、中国当局の取り調べを受け、今年1月に解放された。

王教授は、中国の少数民族および中国近現代史の研究を行っている。1994年に東京大学大学院で博士課程を修了。2001年から神戸大学国際文化学部の教授を務めている。博士論文をもとにした「東トルキスタン共和国研究」で1996年度のサントリー学芸賞を受賞。

(翻訳編集・王君宜)

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