シカゴ大学の教職員100人 孔子学院の閉鎖求め署名活動

【大紀元日本5月2日】米国シカゴ大学の教職員が、同校に2010年に設置された中国語教育機関「孔子学院」の存在に再度、懸念の声を上げた。閉鎖を求めて100人以上の教職員が署名した請願書を同大に提出した。

 同学院は「共産党の海外宣伝機関」であり、中国政府の資金支援により運営されている。そのため政治性が強いと危惧されている。同校では2010年の開設前、同様に170人もの教職員が「学術的にも政治的にもあいまいだ」として反対する署名運動を行った。

 「これまで築き上げた名誉を孔子学院プロジェクトに貸せば、学術的整合性を損なう事業を助長することになる」と請願書には記載されている。

 孔子学院は中国教育部の下級部門である国家漢語教育指導弁公室(漢弁)に管轄され、漢弁に派遣された人物がシカゴ大学内で教鞭をとることになる。またこの方法は、西欧諸国にとっては職場差別法に当たるとも教員らは指摘する。

 シカゴ大学で孔子学院代表者となっているジョン・マーク・ハンセン教授は「大学において学問の自由は常に最高の価値とされる。教職員も同意している」「孔子学院の指導法と研究活動は学校により監督されている」と英語大紀元の電子メールによるインタビューに答えた。

 一方、カナダのマクマスター大学孔子学院の元女性教師ソーニャ・趙さんによると「授業では法輪功や、チベットなどの敏感な問題に触れてはならず、これら『違法組織』に参加してはならない」と指示されていたという。同校孔子学院は昨年7月末に閉鎖された。

 孔子学院との契約期間は5年と報じられている。シカゴ大学では継続について5月16日に会議が開催される。大学側はコメントを控えている。

 

(翻訳編集・佐渡 道世)

 

 

 

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