外国製ソフト「ブラックリスト」 情報検閲はさらに強化 宣伝部指示

【大紀元日本7月29日】中国国内外のプロパガンダを取り仕切る中国宣伝部は、一層の情報封鎖を図るためインターネットで使用する外国製の情報交流ソフトのダウンロードを禁止した。

一人の中国人インターネット利用者が9日にツイッター(Twitter)で流した情報によると、中国共産党中央宣伝部は同国の工業部を通じ、アプリストアに、7月10日までにすべての海外製SNSアプリをブラックリストに載せ、接続を遮断するようにと指示したという。

米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に答えたIT専門家・蒲飛氏は、すでにこの「外国製アプリ」の締め出しは中国国内のアップルストアやアンドロイド用アプリサイトで実施されているという。

中国当局は7月初旬から、さらなる外国製通信ソフトの遮断を強化する傾向を見せていた。南京を拠点にするデータベースエンジニア・張浩奇氏は、すでに外国製アプリの検索さえ検閲用語対象になっていたと指摘する。

当局は6月に外国製の多くのソフトの使用を禁じている。グーグル(Google)社製のすべてのソフト、クラウドサービスのドロップボックス(Dropbox)、マイクロソフト社のワンドライブ(OneDrive)、ほかにもメモ取得ソフトのエバーノート(EverNote)、や写真共有ソフト、フリッカー(Flickr)やインスタグラム(Instagram)、チャットソフトのライン(LINE)やカカオトーク(KakaoTalk)など。そのほかにも交流サイトフェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)、ユーチューブ(Youtube)などに係るソフトはしばらく前から使用が禁止されている。

このたびの外国製ソフトの締め出しは、中国当局の検閲がかけられていないすべてのソフトの流通を禁止する目的があるという。

中国のネットユーザーたちはこの強化された規制について、限界を迎える危うい中国共産党の姿勢を伺わせるとつぶやいている。「きつい締め出しは(共産主義制度が)もろいことを意味する」とユーザー、シャオ・ビャオは述べる。他のコメントにも同様の考えが伺える。「共産党体制が始まった当初から如何に世論形成に躍起になっていたか、インターネットが出現してからも新聞やラジオ同様、党の情報統制が最優先事項であるとわかっている」と他のユーザーも話している。

中国当局が今年2月末、情報検閲と統制に係る部門の立ち上げ以降、インターネットの自由はより悪化し、多くのブログやインターネットのアカウントが削除された。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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