ドイツ銀行、中国工商銀行の副行長を告訴

【大紀元日本8月11日】ドイツ最大の銀行、ドイツ銀行は8日、香港高等裁判所に元高級管理職で今は中国四大商業銀行の一つ、中国工商銀行の副行長(副社長)の張紅力氏(49)を告訴し、約630万ドルの損害賠償を請求した。中国情報サイト「財新網」が報じた。

張氏は2001年~2010年の間同銀行に勤めていた。ドイツ銀行の訴状によれば、同行アジア太平洋地区と中国地区の責任者だった張氏は、Harperskille社に約400万ドルの資金供与の背任行為を行った。被害総額はその利息分約230万ドルとあわせて、630万ドルと算出された。

訴状には、この資金の流れの詳細は明らかにされておらず、「張はHarperskilleと共謀し、違法な手法で会社に損失をもたらした」「張の虚偽な報告により、会社は深セン招商銀行のHarperskille社の口座に資金を拠出した」と記されている。

Harperskille社は2003年8月13日香港で会社登録。2007年5月1日からは休眠状態にあるとみられる。財新網の記者がその登録住所を訪れたが、別の会社が入居しており、同社はペーパーカンパニーである可能性が高い。

張氏は1984年に中国国内の大学を卒業し、カナダと米国の大学に留学。その後、米国の大手企業ヒューレット・パッカードやゴールドマン・サックスを経て2001年にドイツ銀行に入社。在職中の2003年に中国の国政助言機関「全国政治協商会議」の委員となり、2010年4月にドイツ銀行を退社。同年5月に中国工商銀行の副行長に就任した。

双方は弁護士を仲介し、話し合いを進めていたが、合意に至らなかったため、ドイツ銀行が張氏を告訴した。

(翻訳編集・叶子)
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