中国、薬物乱用が増加 新たな撲滅運動へ

【大紀元日本11月21日】中国では近年、薬物犯罪や薬物中毒事件が増加している。中国当局は今年10月以降、全国26省108都市で覚醒剤・大麻などの薬物乱用防止向けて撲滅運動を開始した。

今回の撲滅運動の期間中に不正薬物の押収量が、前年同期比で38%増の12トンとなったと、公安当局の報道官が今月18日の記者会見で明かした。

上昇は2年連続。昨年1年間で薬物犯罪は1万5000件摘発され、容疑者1万6800人が逮捕された。薬物押収量は44トンで、前年(2012年)同期に比べて31%増加した。

中国公安省禁毒局の劉躍進局長は記者会見で、「薬物乱用は異なる階層や組織など社会の隅々まで氾濫している」と語った。

劉局長は「薬物乱用は多くの産業や特別業界において、すでに黙認或いは公認されている。これは非常に恐ろしいことだ」と述べた。

中国公安省の統計データによると、中国では今年4月の時点で、麻薬中毒患者260万人が公共安全システムに登録されているが、未登録の麻薬常習者数は1000万人以上に達する可能性があると中国の海外向け放送・中国国際放送局(CRI)が伝えた。

中国当局は今年8月、北京市内で麻薬使用の疑いで香港出身のアクション俳優・成龍(ジャッキー・チェン)の息子、人気俳優の房祖名(ジェイシー・チャン)など有名人らを逮捕した。こうした事件の影響で、中国では薬物乱用の問題が多くの注目を集めている。

報道によると、麻薬常習者の人口は若年層に広がる傾向にあり、エクスタシーやメタンフェタミンなど化学合成薬物がより多く濫用されるようになっている。

薬物乱用事件の多くは、カラオケボックスやバー、サウナなど多様な娯楽施設や公共サービス向けの場所で摘発されているという。

また、劉局長は記者会見で、国内外の薬物犯罪は横行しており、中国の警察当局は薬物乱用・密輸等の防止を図るために近隣諸国との連携・協力を強化しようとしていると述べた。

(翻訳編集・王君宜)
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