国際研究チーム、中国でH7N9の感染拡大を警告 「予想以上に広がっている」

【大紀元日本3月12日】香港大学の教授らがまとめた研究報告書は、中国で鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒトへの感染が深刻化する可能性を指摘した。同報告書は英科学誌ネイチャー3月号に掲載された。英BBCが報じた。

同大の管軼・教授が率いる国際研究チームは2013年7月から14年7月までの間、中国5つの省及び15の都市でH7N9ウイルスの変異と伝播について調査を行った。家畜と患者から採取したサンプルを分析した結果、ウイルスは伝播の過程で三種類に変異し、H9N2ウイルスと結合し、新たな遺伝子が生じた。さらに「変異が頻繁で、疾病の流行につながる遺伝子変化も起きた」とも報告した。

H7N9ウイルスは二次伝播を通じて、中国東部から内陸部の新疆まで拡散しており、「予想以上の範囲で広がっている可能性がある」と研究者は指摘する。

研究チームは、広範でヒトへの感染を起こす能力がまだないとしながら、感染地区の増加、家畜からのウイルス検出率の増加などから、有効な対策を講じなければ中国で長期に居座り続ける可能性があると警告した。今はその「臨界点」だと研究チームはみている。

2013年3月に中国で初めてヒトへの感染が確認され、その後、中国国内、台湾(4人)、香港(12人)、マレーシア(1人)及びカナダ(2人)に拡大した。計571人が感染、212人が死亡した。諸外国の患者の多くは、中国滞在中に感染したとみられる。

中国当局は当時「ヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていない」と発表。2013年のピーク後いったん沈静化したものの、昨年末から今年年初にかけて、患者数が再び増え始めたため、研究者はその原因、今後の予測、危害性について研究を始めた。

(翻訳編集・叶子)
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